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クライシスマネジメントは力強い安定した組織作り(その1)【経営者の本気度・覚悟】

更新日:2020年3月12日

【危機管理(Crisis Management)】は、第2次世界大戦後の軍備縮小と紛争拡大,特に核の危険を背景に,1962年の【キューバ危機】を教訓に政策概念として国際的に通用するようになったと言われている。


【キューバ危機】とは

1962年キューバをめぐりソ連とアメリカが激しく対立した事件。キューバのソ連ミサイル基地建設に対し、アメリカは海上封鎖を断行。核戦争まで懸念されたが、アメリカのキューバ不侵攻とソ連のミサイル撤去の約により妥協が成立。




私は

『 危機管理(Crisis Management)は、成長し続ける力強い組織・仕組み作り 』

と考えている。


基礎体力のない企業が、危機を乗り越えられるわけがない。


【危機管理】は経営者の専権事項で、【経営】そのものだからだ。


経営者の方から

『では、貴方のクライシスマネジメントコンサルティングの成功事例を教えてください。』と言われることがある。


この質問は私にとって【悪魔の証明】に近いものだ。


BCPの策定等で目に見える形で提示可能ならば簡単に回答できるだろう。


『【危機に陥りにくい組織作り】≒【危機管理(Crisis Management)】なので、このマネジメントを実践している企業は、危機になってもスムーズに立ち直れる可能性が圧倒的に高い。その力強い組織・仕組み作りのコンサルティングです。』


と回答するのが精一杯だ(苦笑)。


では、

【危機管理(Crisis Management)】で最初に取り組まなければならないことは何だろうか?


それは、『 経営者に【危機管理】に対する正しい認識 』を持たせることだ。


【経営者の意識改革】に近いものかもしれない。



最初に、私は経営者に


「名著『失敗の本質』を読みましたか?」


「大手企業等の失敗事例を研究していますか?」


と聞くことにしている。


どんな経営者にも、多かれ少なかれ何らかの成功体験があるはずだ。


この成功体験は厄介で、成功までに積み上げてきた【やり方】を中々捨てることができなくなるのも事実だ。


日本軍の最大の失敗の本質は、特定の戦略原型に徹底的に適応しすぎて学習棄却ができず自己革新能力を失ってしまった、ということであった。( 『失敗の本質』 )


【 “特定の戦略原型に徹底的に適応しすぎ” = ガラパゴス化 】


【 “学習棄却ができず自己革新能力を失ってしまった” = イノベーションを起こせなかった 】


ということを意味している。


成功体験から抜け出せていない経営者が、危機に陥った時に【的確な意思決定】ができるだろうか?


有事の際は、指揮官である経営者が『最初の一手』を打たなければならない。


この『最初の一手』がない限り、組織は動き出さない。

そして『最初の一手』を間違ってはいけない。



私の持論ではあるが、


『成功体験は何の教訓ももたらさない。他人のサクセスストーリーは、その人にとってのもので自分にはあてはまらない。バットエンドストーリーは多くの気づきを与えてくれるもの。』


『理論とは与えられるものではなく、失敗から謙虚に学んで、自分たちで作り上げていくもの。』


【危機管理】コンサルティングは、BCP策定からスタートするといった役人的な考え方ではなく、


『ビジョン・ミッション・バリューは?』

『今の企業の状態は?』

『企業の強み・弱みは何か?』


といった経営者との【対話】によって、【経営者の本気度・覚悟】を把握しなければならない。


経営者が本気にならなければ【危機管理の仕組み作り】は絶対に成功しない。



『 【危機管理(Crisis Management)】は、成長し続ける力強い組織・仕組み作り 』


であるということを経営者に理解してもらって、腹落ちしてもらうとこから始まる。



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