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パネルディスカッション開催にあたって


まず、【セミナー】【パネルディスカッション】【シンポジウム】【フォーラム】の違いを整理しておく。

【 セミナー】:何かについて学ぶ場所(教える立場と教わる立場が完全に分離)

【パネルディスカッション】:専門分野に特化した少人数の公開討議。掲げられたテーマを異なる意見を持った複数の関係者が討論。聴衆の代表者が質問

【 シ ン ポ ジ ウ ム】:意見交換ができる場所専門性に特化した内容について意見交換。「フォーラム」より小さい公開討論会。聴衆全員が質問

【 フ ォ ー ラ ム 】 :何かを決定する場所(公開討論会)

【パネルディスカッション】形式のセミナー開催のメリットは、

参加者側にとって = 『専門家同士の意見が聞ける』

主催者側にとって = 『専門家を集めることで多くの集客ができる』

しかしながら、【パネルディスカッション】形式セミナーは、実は普通の【セミナー】より失敗する可能性が高いとも言われている。

この失敗する理由は以下の通り。

  • パネリストに対してファシリテーターが質問を投げ、全員が一方通行で順々に回答していく

  • 「事前に答えを用意してたよね」という内容をパネリストが喋り続ける

  • パネリストが無茶な質問、会場からの質問に対して困惑しながら、渋々回答していく

  • 特定のパネリストが、白ける会場を盛り上げようとして長々と自説を述べ、会場が白けていく

観覧する参加者はどんどん眠くなり、パネリスト同士もなんだか険悪になり、ファシリテーターも切羽詰まるという悲劇を招きがちなのが【パネルディスカッション】だ。

そして、最も怖いのは、参加者に

『このパネルディスカッション、意味があったのだろうか?』

『つまらない。面白くなかった』

『まとまりのない内容ーだった』

と思われることだ。

この失敗を招いた要因は概ね次の通りで、主催者側の【安易な発想】と【準備不足】による。

『パネラーが複数で話していただければ、もっと盛り上がるだろう』というノリで決めてしまうのが最大の失敗要因。

パネラーにお願いする人は【個性が強く】【偉そう】で、【話が上手ではない】場合が多い。

特に企業上層部に方は、会議や社内行事の冒頭に【スピーチ】する機会は多いが、面白いことが殆どない。

それは、部下から『部長の話は面白くない』『話が長すぎる』といった忠告されることもないので、自分の話は面白いと勘違いしているケースが多い。

パネリストの『自社内で出た面白い話』を、観客に紹介したくなってしまうが、説明が下手で【面白くない】というのが常。

結婚式の主賓として招かれた職場の上司の挨拶で『とてもよかった!』『面白くて感動した!』という声は聞いたことがないのと同じ。(笑)

  • 自分の主張の際は話が異常に長く、他パネリストの主張に対しての意見が希薄。

  • パネリスト同士の脳みそが急に回転を始め、相互刺激により、ポンポンと面白い話が出る可能性は低い。

  • 自己中心的で、他人の話は聞いていない。

そのような状況を防ぐために最も重要なのが、主催者側(ファシリテーター)と全てのパネリストとの間で、パネルディスカッションを開催する目的や進め方、時間配分、議題についての擦り合わせをし、共通のゴールを持つことだ。

全員が議題や時間についての共通意識をもつことで、パネルディスカッションが時間通りに進みやすくなりますし、パネリストの意見交換がスムーズになので、参加者にとっても聞きやすく、有意義な時間となる。

各パネリストに【アジェンダ】を配布する必要はあるが、どこまでブレイクダウンしたものがいいのか?

『明らかに回答を用意していました!』といったモノでは面白くないし、Live感は必要。

しかしながら、ファシリテーターからのアドリブ質問に対して、回答が“しどろもどろ”でも困る。

いずれにしろ、ファシリテーターのディスカッションをスムーズに進行させる技術も問われるが、観覧の参加者に一番試されるのが?『 パネリストの【話術】』だ。

なぜならば、観覧参加者は、不平不満を言わない会社の部下ではないから(笑)


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