『一億●●時代』という言葉は、テレビが普及しはじめた1960年代に「テレビは人間の知性を低下させる」と、評論家の大宅壮一氏による【一億総白痴化時代】という言葉が流行したことが始まりという説がある。
現在は、安倍内閣が『一億総活躍」という“お題目”を掲げているが、実態としては、『一億総監視社会』『一億総クレーマー』で、私は、『一億総評論家時代』が合っているような気がする。
小泉進次郎環境相が、「外交デビュー」となった米ニューヨークの国連本部で開かれた環境関連会合で『気候変動のような大きな問題は楽しく、かっこ良く、セクシーであるべきだ』と発言について、ネット上にも様々な声が上がっている。
小泉大臣は会見後、国連で開かれた会合で、「京都議定書」に触れながら「我々は強いアクションも、十分なリーダーシップも取っていなかった」と言及。
「私たちは今日から変わる。私たちの都市、国、世界の脱炭素化を一緒に達成したい」とも述べている。
ただ、多くの方々がコメントしているのは共通していて『具体策は、何?』ということだ。
国民民主党の玉木雄一郎代表は「言葉尻をあれこれ言うつもりはありません」としながら、「その具体策が示されることを私は期待しています」と発言に言及。
立憲民主党の田島まいこ参議院議員は「外国語を話すには謙虚さが必要。ロイターに世界中に発信されて、日本人として恥ずかしい」と批判。
一方、舛添要一・元東京都知事は「言語明瞭,意味不明瞭」と批判。
米山隆一・元新潟県知事も「気候変動は極めて重要な問題で、真摯に、真剣に取り組むべき事と思います」とツイート。
私は上記の現&元政治家の発言に対して、
「じゃあ、貴方は今まで何かやったの?」「日本人として恥ずかしい?どの口が言っての?」とツッコミたくなるのも事実。
国民から絶大なる人気を集めるが、その一方で、最近は「ポエマー」と揶揄されている。
確かに過去の発言も「自己啓発」的であるが、大臣に就任したばかりだが、いきなり成果!大成功!といった期待値が高いだけに、バッシングも厳しいものになる。
しかしながら、今までの大臣で、就任してすぐ、大成功した大臣がいただろうか?
今までの小泉進次郎節は、選挙応援などで「この地方はいいですね!この食べ物は美味い!」といったような耳障りのいいだけのフレーズを言えばよかった。
大臣というポストについたら、発言内容も重みが変わるのは当たり前のこと。
上のポストに立った人には、権限があり、決断ができることになるのだから、ポエムではなく、【具体策】が求められるのが当然のこと。
そして橋本徹氏が指摘しているように、『そこは知らない』『勉強不足でした』『教えてください』と言えない、プライドの高さも問題だろう。
【ピーターの法則】をご存知だろうか?
企業などの組織に属する構成員は、その全員が自己の能力を進展させ続けなければ組織がいずれ無能化し、機能しなくなるという階層社会学の法則。
この法則は以下3つの要素にまとめられる。
●能力主義の階層社会において、人間は能力の限界まで出世すると無能な管理職になる。
●無能な人材はそのままの地位に落ち着き、有能な人材は出世して無能な管理職の地位に落ち着く。その結果、どの階層においても無能な人材で埋め尽くされる。
●組織の仕事は、出世する余地のある無能に達していない人材によって行われる。
階層社会において、現在の地位で有能な人材は昇進・昇格する。昇格後、その地位で職務遂行能力がなければ、それ以上昇格せず現状の地位で止まる。
これが各階層に生じることで、すべての人材は「無能レベル」で地位が止まり、組織は無能な管理職、無能な部下で埋め尽くされてしまう。
コメントは、あくまでも「その人の見解」や「意見」なので、全て正しいとは限らない。
個々人の考え方が入っているので、賛否両論がある。
私は、小泉進次郎大臣に対しては、揚げ足をとって、批判するだけでなく、少しは暖かく見守ってやってもいいのではないだろうか?と思っている。
ただ、もっと勉強はしなければならない。
しかし、取り巻きの官僚に洗脳されては、彼の良さはなくなっていくだろう。
大臣としての“働きの【結果】”に期待したい。
チャレンジしようとする者には、必ず批判する者がいる。
常識を打ち破ろうとする者には、必ず抵抗勢力が現れる。
そして、目立つ者は、多かれ少なかれ必ず叩かれる。
私も立派な【 評論家 】だ(笑)