私は保険会社に33年勤めて、定年退職数年前に辞めた。
この長い年月で「こいつはイケてる!」と感じた保険代理店の営業担当は少ない。
それ以上に、代理店保険営業担当対するコーチである保険会社の社員で「こいつはデキる!」と感じた人は更に少ない。
それはなぜか?
<苦手なことから逃げてしまう【評論家】>
個人によって得手不得手・好き嫌いがある。
得意・不得意は、やってみてこそわかる結果論としてでてくるもので、やりもしないのに「できない理由探し」をしている評論家は、ダメ営業パーソン。
挑戦してみてから得意とわかるのであって、重要なのは【自分の得意技】を見つけることだ。
売れるようになれるために必要なのは、才能ではなく、努力。
<同じ営業手法に固執する>
「最初から売れない人」は、自己管理能力がなく、覚悟がない。
一方で、一度は売れていたものの、だんだんと売れなくなり「売れない人」になってしまう人は、成功体験のその方法に居座り同じ方法をやり続けているだけ。
成功体験という形に固執するのでなく、新しい事・ジャンルに挑戦しなければ、衰退するだけ。
【脱皮できない蛇は滅びる】ということ。
<お客様を絞ってしまう>
売れない営業パーソンは、人に対する苦手意識も強い傾向がある。
例えば、社長は苦手、年上は苦手、女性は苦手と考え、自分で営業範囲を狭くしている。
苦手だから敬遠していたら、その人がお客様になる可能性はゼロ。
見込み客を自ら、切り捨てていると同じ事。
<売り子で満足してしまう>
【保険の売り子さん】は、保険や営業スキルに関して一通りの知識と技術を身に着けていて、普通に取り組んでいる人。
自分の仕事のゴールが契約をとることだと思っているから【売り子さん】。
それだったら、ネット保険で十分。
お客様から「多くの『ありがとう』をもらう」ことが重要。
保険を売っているのでなく【安心】を売っているのが保険営業パーソン。
『売る』こと以外に目的を持つ事です。
<自発性が足りない>
実力主義・成果主義の世界では、自分がどう動くかが全て。
消極的に待っていたって、誰も教えてくれない。
お客様に「役に立つかもしれない」と思った時には、「こんな方法もありますよ」と踏み込むためには、関連する知識や情報を常に収集し、勉強する必要がある。
すべて【自発性】だ。
<目標達成で満足してしまう>
目標を達成して喜ぶことを否定しているのではない。
目標はあくまでも通過点で『目標=ゴール』でないことは認識しているとは思うが、
ミスチルの「終わりなき旅」の歌詞
『高ければ高い壁の方が登った時気持ちいいもんな』
のとおり、目標は高く設定しておかないと目的には届かない。
大きな【志】を持つことが重要。簡単に手が届く目標の達成で満足しないこと。
<清潔感がない>
パリっとオシャレに決めろ!という訳ではない。
【小綺麗】で【清潔】でいることである。
相手が抱くあなたの印象が、あなたの会社の印象となる。
営業パーソンは、やはり第一印象が大切になる。
まずは相手に信頼と好感をもってもらえる”身だしなみ”。
清潔感のある服装、磨かれた靴などはもちろん、自分の出す「におい」にも、十分に気を配る必要。
「営業の秘訣を教えて欲しい」という人がいる。
そんな秘訣があるのならAIに覚えてもらってロボットで営業すれば十分。
成功している人は、他人以上の努力をし、入念な準備をし、Coolに本番に臨む。
そして営業行動の起点は
「どれだけ相手のことを本気で考えられるか?」
という基本的な事にある。
商品知識という<基本その1>があるから、応用という<その2>ができる。
基礎となる足腰を鍛えていなくて「裏技を教えて欲しい」と言う人間は、即営業をやめるべき。
営業というものは基礎を徹底的に鍛えて、経験を積み重ねていくことによって、自分を磨き上げていくこと。
【自分がやられたら『嫌』と思う対応はしないこと】
【自分が『好きなもの』を他人が好きとは限らない】
【人は『勘定』では動かない。『感情』で動く】
営業とは人と人の付き合いなので、最終的には「自分と付き合いたいか」「自分を信頼してくれるかどうか」という事。
付き合いたくもない相手を信頼するはずがない。
『決める』のは自分ではなくお客様なのだから
【無理もさせない】
【無茶もさせない】
【お願いもしない】
というのが私の3原則である。