専業保険代理店の生き残る選択肢(魚の目編)


<【魚の目編】=時代の流れ・業界動向を考えて>

損害保険は、銀行とは違ってAIが世の中に広がっても淘汰される業界ではないと言われてきたが、現状の保険会社社員の業務は、超アナログ的な部分が多いのは事実である。

損害保険会社の営業とは、保険代理店のメンテナンスというか?ケアが主な仕事だ。

損害保険の見込み客への保険提案などは保険代理店が行い、損害保険会社の営業マンは、その保険代理店のケアが主な業務。

ケアと言っても、本来は保険代理店行うべき『顧客に対する保険の説明』『保険見積もりの作成』『商品内容の照会応答』などのルーティン業務(代行業務)が大半を占めている。

このようなアナログ&前時代的な業務は、今までのケア活動で得たノウハウ、データなどをAIに学習させておけば、保険代理店が求める答えを瞬時に導き出すことなど、さほど難しいことなどではないはず。

【保険代理店のケア】を目的とした損害保険会社の営業は、AIに取って代わられる可能性はとても大きい職種 で、大幅なコストカットが実現できることは間違いない。

損害保険会社にとって、国内は、少子高齢化、自動運転、自動車離れなどでのマーケット縮小、異常気象による保険金支払増加といった厳しい環境で、海外マーケット進出とニュービジネスリスク対応などの体制強化も急務だ。

余分な業務の見直し・改善を行って、ランニングコスト部分を今まで以上に下げなければ、他社との競争力を維持出来ない。損害保険会社の営業における業務のAI化は、当然の流れである。

では、今後の保険代理店に必要なものは何だろうか?

損害保険は人の生活、経済活動によって生じるリスクをマネジメントするもの。

世の中の流れ、新しい変化、ニュービジネスをウォッチし続け、今までの経験値では解決できないマネジメント・コンサルティング能力を身につけていなければならない。

AIは今までのデータに基づいて業務は得意なので、過去からあるリスクに対するマネジメント業務の大部分は任せることにして、新しいリスクへの対応などの全く【0の状態】から新しい物を生み出すクリエイティブ業務に注力することだ。

これからの世の中は、ブロックチェーンなどがますます社会のインフラの中で普及していく。

金融業界は、フィンテックといった技術が普及して急速に変化していく。

今までは既存の保険を売っていれば良い仕事だっただろうが、これからはいち早くキャッチした保険契約者のニーズと必要とされるソリューションを提供できる能力を磨き続けなければならない。

これから生き残る保険代理店は、次のポイントだ。

● 自社の“売り”は何なのか?(他社とは何が違うのか?)明確に簡潔に説明できる。

● あらゆる“ソリューション”が提供できる体制。(保険にとどまらない総合金融サービス体制。)

● 多様化していく社会の変化に即した分野についての知識

お客さんと接するという最前線にいる保険募集人は、新しい技術・知識をしっかり習得しておかないと、過去のノウハウは通用しない。

<【鳥の目編】=総論>に書いたが、生き残りの選択肢は次の2つの方法。

1.他の代理店を吸収合併して50億以上の大規模代理店にする

2.損害保険会社直轄の代理店に社員として入る

<【虫の目編】=募集人の視点>で書いたポイント=≪【我慢】と【忍耐】のどちらを選択 ≫

【商品供給先】【事故対応】といった点では、保険会社との連携は不可欠ではあるが、これから真の意味で必要となるマネジメント・コンサルティング能力(前述)を習得できる組織でなければならない。

① 【マーケティング】【資産形成】【財務知識】などの教育体系・体制の充実していること

② ガバナンスマネジメント機能と営業部門機能の分離(専門家・部隊との提携)していること

見込み客創造も行ったことのない人だけが上層部である【損害保険会社直轄の代理店】では、上記①は期待できない。

仲良しクラブ的なM&Aで大きくなった代理店には、上記②は無理だ。

保険募集人が生き残る道は、想像以上に厳しい【いばらの道】だ。

【参考まで】

私は、企業コンサルを行う際に、必ずこの話をする。

『正方形の氷を球形の氷に作り変える場合にどうしますか?』と問う。

アイスピックで削るにはテクニックがいるので『一旦溶かして、球形の器に入れて凍らすのが簡単では?』と付け加える。

【解凍(Unfreeze)】⇒【変化(Change)】⇒【再凍結(Refreeze)】

専業保険代理店の生き残る選択肢(鳥の目編:総論)

専業保険代理店の生き残る選択肢(虫の目編:募集人の視点 )


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