~大企業で働いて学んだこと(その9)~

最終更新: 1月2日



「え?あの大手名門企業が不正経理?」「粉飾決算って、なんで?」「考えられない。この無責任体制はどうして?」という【絶対に潰れないだろう】と思い込んできた巨大企業が、音を立てて崩れ落ちていく。


一流企業の頭脳明晰である経営陣が、なぜ、同じ過ちを繰り返すのだろうか?

私も大企業に勤務して、組織の内部事情や人間関係を知れば知るほど『この会社大丈夫?』と不安になってきたが、心のどこかに【大企業だから潰れはしない】と考えていたのかもしれない。


企業内解雇という立場になって、客観的にクールに組織内を観察できるようになったら、おもわず【失笑】してしまう出来事が多くの部署・多くの人々が真面目に行っている事に気が付かされようになる。

戦略の失敗には、いつくかのパターンがある。

1.環境が事前の想定と大きく違う展開になったので、うまくいかなかった。

この【ヨミの甘さ】は、経営陣の最大・最高の言い訳になる。

ただ、ユーザーと接している最前線の末端社員の、現地・現物・現実の意見を聞き入れていれば、少しは回避できたはずである。

聞く耳をもたなかった【裸の王様】状態でしょう。

2.不都合な真実は見て見ぬふり

これは、【しがらみ】と【保身】と【他人事】等による幼稚なものの積み重ね(罪重ね)である。

恐ろしいほどに、上司に言われると部下は、不都合な真実をスルーする。

3.実行のプロセスが歪んでいく

まあ、これも上記2の絡みである。

4.上からの指示・命令が全て

戦略に従って戦術に移していく指揮を行うのが各リーダーであるが、現実・現場・実務を知らないので担当者任せになる。


「稼いで来い!」「やれ!」と言うだけで具体的なものは何もない。


所詮、当事者意識がないので【他人事】なのである。


自分の指示で失敗したことになると自分の立場がヤバいので、上からの指示・命令に従っていくだけ。

5.【判断職】でなく【判定職】

現場のリーダーとして【独自の決断】ということはリスクなので極力行わない。

微妙なものに関しては本店にお伺し判断を仰ぐ。


ほとんどのケースは【前例踏襲】がベースで、本店の指示に照らし合わせた【判定】を行うだけ。まさに 〇 × クイズである。

まだまだ数多くのポイントが挙げられるが、よく考えると、全てお粗末な話なのだが、こんな事が大企業では、まかり通っているのは事実である。


なぜ?こんな事が各地で起こっているのか?その要因は簡単である。


【新しい事をやる決断】は当然リスクを伴うものである。


成功すればいいが、失敗することは自分の進退に関わる致命傷になりかねない。

それであれば、上司や本店からの指示・命令に従順に従っていれば個人の責任は免れる。


そして一定程度の昇進・昇格は保証されている。

この「守る」「庇う」「隠す」という考え方が排除されない限り、大企業での【戦略の失敗】は繰り返され、教訓となることはないのである。


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