大企業で働いて学んだこと(その6)

最終更新: 1月2日



【言葉の意味を正しく理解する】ということは大企業で働いて学んだことの中で、とても役に立っている。


入社時に会社から国語辞典が配布され、初任地の先輩から「わからない単語は必ず辞書で調べろ」とアドバイスされた。

昨今はスマホで検索しているが、今でも、わからない単語に遭遇すると、すぐ意味を調べるようになった。

【しがらみ】を辞書で調べてみると

『1. 水流をせき止めるために、川の中にくいを打ち並べて、それに木の枝や竹などを横に結びつけたもの。2. 引き留め、まとわりつくもの。じゃまをするもの。』

となっている。


語源は「棚さく」のことで、実際にその由来となった柵が伊勢神宮に残っている。

内宮の入り口、五十鈴川にかかる宇治橋の上流部分7~8メートルに何本もの杭が打ち込んであるとのことである。

起源が伊勢神宮にあるとは、日本人世界には従来からマッチした考え方なのかもしれない。

2017年の森友学園問題で注目を集めた【忖度】。これも辞書に調べると


『他人の心をおしはかること。また、おしはかって相手に配慮すること。』

とある。


これもまた難しい言葉だが【斟酌】とは

『1.相手の事情や心情をくみとること。また、くみとって手加減すること。2.あれこれ照らし合わせて取捨すること。3.言動を控えめにすること。遠慮すること。』だそうだ。


色々調べてみると、単純に相手の心情を推し量るのが【忖度】で、推し量った上で、それを汲み取って何か処置をするのが【斟酌】だと思われる。

【本音】と【建前】という文化が島国である日本には根底にある。


皆と仲良く暮らしていくために【本音】を隠して人前では【建前】を言う。


政治の世界を例にするとわかりやすいが、政治家が有権者の前では実現可能かはわからない【建前】を語り、実際に政策を考える官僚が【建前】の裏にある【本音】を【忖度】して現実のモノにしていくということだろう。


これは大企業の組織内も全く同じことである。

以前も言及した役員が来店した際に「今日は本音を聞きたいので飲みながらやろう!」を例にして解読すると、役員の発言は【建前】であって、その【建前】の裏にある【本音】を取巻きの管理職陣が【忖度】して、参加者が『本音を言う』と怒られてしまうという【しがらみ】が存在する。


これが【大人の対応】で【空気を読む】ということが、今まで私は【斟酌】することができなかった。

【企業内解雇】という状態になり、【しからがみ】という事とも大きく距離を置く立場になって、自分なりの【斟酌】は『モノ申さない』『関与しない』ことだ。この対応をしていると誰も近寄ってこないので【しがらみ】はなくなる。(笑)


大企業内におけるコミュニケーションは【語らぬ】【流れる】【修める】【ひかえる】【いたわる】ことと教わり、会社に忠誠を誓う『守る』『隠す』『庇う』精神を順守している後輩を目にすると、日に日に気持ち悪さが増してくる。


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