大企業で働いて学んだこと(その3)

最終更新: 1月2日



大企業に就職した時には、野望と希望に満ち溢れ、人の能力をまとめて仕事に活かすことができる人間と認められてこそ、出世をして人の上に立つことができると思い健気に働き始める。


ところが、社内派閥抗争の醜さや社内政治の重要性を目の当たりにして現実を突きつけられると、偉くなりたいがために出世を目指すという思考に変化していく。


その思考の変化は、諸先輩が受け継いできた「前は○○だったからうまくいった」という成功事例に固執し、過去の栄光にすがりつき、新しいものを取り入れようとしない文化に起因する。


この文化の根底には「俺の辞書に載っていないことは認めない」という考え方があり、社員そして会社の成長の目をつむような真似を平気で行う。


飛躍した非連続的思考についていこうとしないで、現状維持を続ける『できない理由探し』に注力する。上からの命令には逆らわず従うことが自分を守る最大の手段と考える傾向になっていくのである。

人脈は、お互いにWin-Winあるいはギブアンドテイクの関係のもとに築かれて行く。


従って、この関係を構築していくには、「上司の出世に役立つ部下」であり、「自分の出世に貢献した部下を出世させる上司」でなければならないことになる。


社内の派閥というものは、こういう関係で成り立っていくのであるが、派閥長が失脚することを常に想定していなければ自分の安全は守れないので、多数の派閥に属している風見鶏タイプが多いのも事実である。

私は「群れる」ということが苦手で、社内派閥に全く興味がなかった。

そのことが【企業内解雇】という状態になったのである。派閥政治の重要性に気が付くのが遅すぎた。明らかにサラリーマン失格だ(笑)


初対面となる出張した際の当該支店の懇親会が特徴的である。

まず自己紹介をさせられ社歴を披露しなければならない。


その社歴がヒントとなり「〇〇さんはよく知っているよ」「●●は俺が育てた」と言った派閥チェックが行われる。

その後は参加メンバーの自慢話と過去の武勇伝発表会へと続いていく。


私はこの種の社内人事関連テーマに全く興味がないので、面白くないというのが表情に現れていたんだろう。

私が無派閥とわかると【変わり者】【変人】という扱いになり、私には深入りしてこなくなる。


若い頃は、こんな意味のない時間を苦痛に感じていたので、反発発言もしていたが、昨今はそれぞれの参加メンバーのマンウォッチングと思って楽しむようになっていった。


これも『時すでに遅し』である(笑)


しかしながら、そもそもビジネスで出張しているのだから、ビジネス論議や有効な情報交換を行うから会社経費を使っている訳で、出張先の支店の人間と【仲良しクラブ】結成の為ではないと思う。


自分としては正論だと思うが、これは企業内の正論ではないのだ。

どちらが勝つかわからない派閥抗争だが、負けた側についた場合には出世の道が絶たれる。


抗争相手が上に立つのだから当然のこと。


報復として、日の目を見ることのないところへ飛ばされる可能性だってある。

自分の仕事の評価でなく、派閥争いで負けたせいで出世もないなんて、ばかばかしい話。


しかしながら、政党以上に大企業は派閥抗争が顕著。

残念ながら各自の評価が派閥によって左右されるというのは事実。

人事考課会議で当落線上の争いの場合、同一派閥のメンバーが選ばれる。


最低限の自分に対する保険として、まず自分の第一次評価をする直属の上司に付こうと考えるのも当然かもしれない。

しかしながら、上司が人事異動で交代になる都度に派閥が変わる必要もあるので、瞬間的に自分を上司のカラーに同化できるカメレオン的な風見鶏タイプが増加していく。

派閥抗争で右往左往していては、一番に大切な仕事の生産性が上がらないのは明らかだ。

そして会社全体のこのムードになっていくと、会社の将来が不安になる。


この派閥抗争に首をつっこんだら、面倒になるのは明白と思うが、自分派閥のほうに取り込もうと活動している人は多数いる。


その人々は、PR活動の一環として【顧客第一主義】【顧客本位】といったキャッチフレーズを口にする。


しかしながら【心がこもっていない】のでお客様には直ぐに見透かされる。

そして顧客との関係はギクシャクし、居心地がいい派閥に戻っていき社内政治活動に邁進していくという循環を繰り返す。

仕事にはストレスがつきものだが、派閥抗争に巻き込まれるとさらに余計なストレスが増える。


読者のみなさんは、流されることなく自分の仕事に打ち込んで、自分を大切にいたわってください。


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