クライシスマネジメントは力強い安定した組織作り(その3)< 不要な【官僚主義】と【政治主義】>

【危機とは?】


通常のオペレーションや、日常的な生活を、全面的にストップさせてしまうような重大なトラブルのこと。


では、危機管理ができていないとは、どういう状態なのか?


『重大なトラブルが、どこで起きているのか?』


『全部で何か所あるのか?』


『誰が担当して、それと戦っているのか?』


『この先どうなるのか?』


といった状況が全くわからない状態にあることだろう。

どんな組織(プロジェクトを含む)でも、現場の人々が、それなりに問題を解決しながら進めている。


それによって、一定のレジリエンス(復旧能力)があるわけだ。

しかし、重篤な危機的状況においては、通常の現場体制が持つレジリエンシーを超えている。


そんな現場の状況は、刻々変わっていく。


分析や意思決定に、何時間もかけてはいられない。


命令がなくてもルールの規定がなくても、すぐに判断しなければならない場合が多い。


【ルールより有効性が優先】だ。


【官僚主義的組織】では、


有効性よりルール、前例が大切にされる。


仕事の分担は細かく規定されていて、他の領分に手出ししてはいけない。


各担当者が自分の権限を超えて考え、判断するのも許されない。


失敗が許されないから、前例踏襲主義になる。


【官僚主義的組織】の最終目的は、自己保全だ。


有用かどうかは、どうでもよくなってしまって、非難されないことが大事になる。

(リスキーな決定は、排除される。)


「危機管理マニュアル」や「事業継続計画(BCP)」などの


【事前のリスク回避準備】


【管理のための管理】


が大好きだ。

そして「危機管理マニュアル」や「事業継続計画(BCP)」で全てに対応できるかのような幻想が闊歩する。


(そのルールやマニュアルの内容も、誰が決めたのかも、よくわからないようになっていって、アップデートされていない。)

そのため、危機状況下では、意思決定が遅くなる。


対応ができなくなると、お決まりの


『 想定外でした 』


などの言い訳に終始し、責任の所在を隠蔽する。

それ故に、【官僚主義的組織】は、危機に応対するには向かない。


また、危機管理において、組織における【政治主義】、その典型である【派閥争い】が、厄介な障害となる。

自分が属している派閥のリーダーがトップにたつと、イエスマンばかりがリーダーを取り囲むようになり、リーダーのところに、不都合な情報が上がっていかなくなる。

敵の問題は「屁理屈」をこねてでも論難。


自分たちの問題は「言い逃れ」で無視。

どんなに優秀なリーダーだって、正しい情報が入ってこなければ、正しく判断できなくなるだろう。

危機対応のマネジメントに、“競争原理”は必要ない。


必要なのは、“協力原理”に基づいた行動だ。

すなわち、前例や権威を超えた、臨機応変な自発的なアクションだ。


BCP(事業継続計画)の策定は必要だろう。


しかしながら、【官僚主義者】【政治主義者】によって策定されたモノは、緊急事態化は使い物にならない。


【現場】【現物】【現実】を知らない人が策定したモノが役に立つはずがない。


危機管理は、マニュアルにもルールにもない状況で、「どう考えるべきか?」から出発するべきと私は考えている。

危機と闘う体制(考え方も含めて)を整えることが、【クライシスマネジメント】だ。


#危機管理


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